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ケニアで始まった「グレート・カーボン・バレー」構想――地熱を使ったCO₂回収は現実解になり得るのか
ケニア中部のナイバシャ湖周辺は、地熱資源が豊富な大地溝帯の一角であり、複数の地熱発電所が国内電力の約4分の1を生み出している一方で、余剰エネルギーが十分に活用されていない。スタートアップのOctavia Carbonは、この余剰地熱を使って大気中から二酸化炭素(CO₂)を直接回収するDAC(Direct Air Capture)の実証試験を進めており、コンテナ型のモジュール装置でスケール拡大を狙っている。 この動きを軸に、「グレート・カーボン・バレー」と名付けられた構想も進む。ナイロビ出身のBilha Ndirangu氏らが中心となり、ケニアの豊富な地熱と再生可能エネルギーを生かしてDAC企業やほかのエネルギー多消費産業を誘致し、雇用創出やインフラ整備を通じて国の「グリーン産業化」を進めようというものだ。既にClimeworks(スイス)やSirona Technologies(ベルギー)、Yama(フランス)といった欧州企業がケニアでのパイロット計画を打ち出し、Cella(アメリカ)やCarbfix(アイスランド)など地中貯留のプレーヤーも関わ
Takumi Zamami
2025年12月30日読了時間: 2分


体重減少薬の知られざる側面
“夢の薬”に潜む、まだ見ぬリスクとは 体重減少薬をめぐる市場は、今や製薬業界の成長を象徴する存在となっている。 糖尿病薬「マウンジャロ」と肥満治療薬「ゼップバウンド」を擁するイーライ・リリーは、ついに時価総額1兆ドルを突破し、世界初のヘルスケア企業として新たな地平を切り開いた。 これらの薬の主成分であるGLP-1受容体作動薬は、血糖コントロールに加え、食欲を抑制し、心血管疾患のリスクを減らすという複合的な効果を持つとされ、まさに「現代の奇跡の薬」として注目を集めている。 しかし、その華々しい成功の陰で、GLP-1薬の長期的な安全性や副作用には依然として不透明な部分が多い。 最近の研究では、アルツハイマー病患者を対象にした臨床試験で、薬の有効性が確認されなかったことが報告された。脳内炎症を抑え、神経細胞を守る可能性があると期待されたものの、認知症の進行を止めることはできなかったのである。専門家たちはこの結果を「落胆」と受け止めつつも、健康な段階での予防効果など、別の可能性を探る研究を続けている。 妊娠や出産をめぐる問題も浮上している。GLP-1薬は
Takumi Zamami
2025年12月22日読了時間: 3分


Google、AIプロンプトの消費エネルギーを初公開
Google が初めて公表したレポートによると、同社の生成AI「Gemini」のテキストプロンプト1件あたりの電力消費は0.24ワット時で、家庭用電子レンジを約1秒間動かすのに相当する。この試算には、AIチップだけでなく、サーバーのCPU・メモリやバックアップ機器、冷却などデータセンター全体の消費エネルギーが含まれており、Google のチーフサイエンティスト Jeff Dean 氏は「包括的な測定を目指した」と述べている。 内訳は、AIチップ(GoogleのTPU)が全体の58%、ホストマシンのCPUとメモリが25%、バックアップ設備が10%、冷却などのオーバーヘッドが**8%を占める。また、Geminiの平均プロンプトによるCO₂排出量は0.03グラム、水使用量は0.26ミリリットル(約5滴)**と推定された。 Googleは2024年5月時点と比べて、2025年5月には1プロンプトあたりのエネルギー使用量を33分の1に削減したと報告。これはモデルやソフトウェアの効率化の成果だという。さらに同社は、太陽光・風力・地熱・原子力などクリーンエネル
Takumi Zamami
2025年11月26日読了時間: 2分


生成AIの台頭で「データ」への注目が急拡大
生成AIが一気に広がったことで、企業は本当の意味で“データドリブンな組織”への転換を迫られている。 なぜなら、AIは材料であるデータがなければ動かず、価値を生み出せないからである。つまりAI時代の競争力は、どれだけよいデータを持ち、どう活用できるかで決まる。 では、企業はこれから何をしなければならないのか。 そのポイントを整理してみる。 ■1. データがどこにでもある世界へ 2030年には、企業のあらゆる仕組みの裏側にデータが組み込まれ、必要な情報が自然に集まってくるようになる。 たとえば、自動車や医療機器がリアルタイムで自分の状態を知らせる時代である。 そのデータをAIが分析し、必要なアップデートまで自動で行う。 つまり企業には、「データとAIを前提に物事を考える姿勢」が不可欠となる。 ■2. ツールでは差別化できない。鍵は“自社データ” 今、多くの企業が似たようなAIツールを使っている。 これでは競争力につながらない。 差がつくのは、自社の独自データをどう活かし、AIとどう組み合わせるかという点である。 つまり勝負を分けるのは、“データの料理
Takumi Zamami
2025年11月24日読了時間: 3分
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