中国が世界初の侵襲型ブレイン・コンピュータ・チップを承認
- Takumi Zamami

- 00false10 GMT+0000 (Coordinated Universal Time)
- 読了時間: 2分

2026年3月、中国のスタートアップ企業であるNeuracle Technologyと清華大学が共同開発した侵襲型ブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)「NEO」が、臨床試験の枠を超えて世界で初めて商業利用の承認を獲得した。
本製品は脊髄損傷による四肢麻痺患者を対象としており、患者の脳波を読み取ってソフトロボットグローブを操作し、手の機能回復を支援する仕組みである。NEOは、脳の皮質を直接貫通する米国Neuralink社の製品等とは異なり、脳を覆う硬膜の上にセンサーを配置する設計を採用している。これにより、出血や長期的な信号劣化などのリスクを抑えた「比較的侵襲性の低い」デバイスとして、迅速な規制承認を実現した。
この早期承認の背景には、中国政府による強力な産業支援が存在する。中国は最新の5カ年計画において、量子技術や人型ロボットと並び、BCIを将来の技術競争力を左右する6つの重要産業の1つに指定した。承認からわずか数日でNEOに固有の保険コードが割り当てられるなど、将来の患者負担軽減に向けた医療保険システムへの組み込みもすでに開始されている。また、欧米市場で見られがちな人体へのテクノロジー適用に対する心理的抵抗感が中国の患者には少なく、技術が社会的に歓迎されている点も、同国のBCI産業の成長を後押しする強力な要因となっている。
世界のBCI開発において、米国が技術的限界の突破と「世界初」という実績を重視する一方で、中国はより多くの消費者を獲得し、社会規模でソリューションを普及させることに主眼を置いている。現在、地政学的な緊張が存在する中でも、米国のAxoft社が上海の病院と提携して治験を実施するなど、この分野における米中協力は例外的に継続している。政府の支援と国家レベルの明確なロードマップの下、中国のBCI産業は今後5年間で急成長すると見込まれており、早ければ2028年には中国脳科学研究所などが開発する運動・発話支援用の新たなBCIデバイス「Beinao-1」の承認も期待されている。
元記事はこちら



コメント