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カロリー制限で長生きできるのか?

  • 執筆者の写真: Takumi Zamami
    Takumi Zamami
  • 7月18日
  • 読了時間: 2分

更新日:8月3日

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みなさん、「カロリーを減らすと寿命が延びる」なんて話を聞いたことはありませんか?


実はこれ、動物実験ではかなり昔から言われていることで、ネズミやサルなどで確かに寿命が延びるという結果が出ています。


なかには寿命が最大で6割も延びたという例もあります。


その効果は、老化を遅らせると期待されている薬、ラパマイシンやメトホルミンよりも「一貫している」とされていて、研究者の間でも注目されています。


ただし、これはあくまで実験室での話。

人間でどうなのか?となると、話は少し複雑になります。


実際に6,500人以上の大人を対象とした研究では、カロリー制限や断続的な断食が、体重減少には効果がある、とされています。しかし、「それが健康にいいかどうか」は食事法によって異なります。


たとえば、隔日断食はコレステロールを下げる傾向がある一方で、時間制限食(1日8時間以内に食べるなど)では、逆にコレステロールが上がったという結果も出ています。心臓病のリスクを考えると、これは気になる話です。


また、カロリー制限には副作用もあります。


・傷の治りが遅くなる

・骨密度が下がる(最大30%)

・特に成長期に始めると骨の発達に悪影響


しかも、「カロリーを25%減らしましょう」と言っても、実際にできたのは12%程度。つまり、現実的にはなかなか難しいというのが実態です。


そして何より、人間の寿命が本当に延びるのかはまだわかっていません。人生を通しての長期的な臨床試験は現実的にできないですし、遺伝的な要素によっては逆効果になる可能性もあります。


「カロリーを減らせば長生きできる」は、現段階では「動物では効果あり、人間ではまだ不明」の状態です。そして、健康を損なうリスクもある以上、やみくもにマネするのは少し危険でしょう。


つまり、いまの私たちができるのは、「自分の体に合った、バランスの良い食生活を意識すること」です。


今後の研究に注目していきたいですね。


元記事はこちら

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