【2025年版】10の画期的なテクノロジー
- Takumi Zamami
- 1月14日
- 読了時間: 4分
更新日:4 日前
MIT Technology Reviewが、今後数十年に渡り私たちの世界に大きな影響を与えると予想する、10の画期的なテクノロジーの2025年版。

ヴェラ・C・ルービン天文台
今年、チリの人里離れた地域に新しい強力な望遠鏡が稼働を開始します。この望遠鏡は、南半球の空を10年間にわたって調査する予定で、内部には天文学史上最大のデジタルカメラが搭載されており、これが数年間にわたって絶え間なく写真を撮影します。それら調査は、ダークマター(暗黒物質)の研究、銀河系である天の川の探査、さらには宇宙のその他の謎の解明を目的としています。
生成型AI検索
生成型検索は、求めている情報を簡単かつ迅速に見つけることを可能にします。例えば、検索したい内容を入力すると、AIモデルがインターネット上のさまざまな情報源から要点をまとめ、独自の答えを返してくれます。さらに、個々のデバイス上では、文書や写真、動画を調べ、物体や人物を認識して、目的の情報をより速く見つける手助けをしてくれます。この技術が普及すれば、従来の検索エンジンは役目を終え、個人AIアシスタントの時代が到来するかもしれません。
小型の言語モデル
大規模な言語モデルが画期的な働きをするのは、その内部に数百億、さらには数兆ものパラメーター(動作を決定する値)を詰め込み、インターネット上のほぼすべてのデータを使って学習しているからです。しかし、最近では、より安価で消費電力が少ない小型の言語モデルも、特定の作業において大規模なモデルと同じくらいの実力を発揮するようになっています。
牛のゲップ対策
牛のゲップは、農業から排出される温室効果ガスの中でも最大の原因の一つであり、解決が非常に難しい問題でもあります。しかし、最近になり、牛のゲップに含まれるメタンガスの量を大幅に減らす効果がある食品サプリメントが、すでに数十カ国で販売されています。さらに、これよりも効果的であろう製品も、今後登場する可能性があります。
ロボタクシー
ロボタクシーは、数年にわたる試験運転を終え、ついに一般公開されるようになりました。世界中の10以上の都市では、乗客がいつでもロボタクシーを呼ぶことができるようになっています。そして、今、主要な企業たちは新しい都市へ進出するため、規制当局の監視の下で激しい競争を繰り広げようとしています。
クリーンなジェット燃料
使い古しの食用油や工業廃棄物、さらには空気中のガスから作られる新しい燃料が、化石燃料を使わずに飛行機を動かす手助けをするかもしれません。これらの代替ジェット燃料は、すでに何年も開発が進められてきましたが、今、ようやく大きなビジネスに成長しています。新しい工場が次々と設立され、政府の新たな規制により、これらの燃料の使用が義務化されつつあります。
急成長するロボット
今日の生成型AIの急成長のおかげで、ロボットはこれまで以上に速く新しい作業を学ぶようになっています。今のロボットは、もはや「一つの仕事しかできない」ものではありません。私たちが新しい環境にロボットを投入すれば、ほぼ瞬時にさまざまな作業をこなしてくれる、汎用型ロボットの時代が近づいてきています。
長時間効果が持続するHIV予防薬
新しいHIV予防薬の試験結果では、治療を受けた女性と女児の100%がHIV感染から守られることが確認されました。そして、この薬は6か月に1回の注射だけで効果を発揮します。この薬が普及すれば、エイズを根本的に終わらせる手助けとなる可能性があります。ただし、そのためには、必要とする人々がアクセスできるようにすることが重要です。
グリーンスチール
鋼鉄の製造は、産業界で二酸化炭素を最も多く排出する活動の一つです。インド全体(世界で3番目に多く排出する国)の排出量を上回り、航空機による排出量よりも遥かに多いのです。しかし、再生可能エネルギーで作った水素を使用して鋼鉄を製造する「グリーンスチール」の工場が、スウェーデン北部で建設中です。この工場は、来年から稼働予定で、70億ドル(約9,500億円)の資金を調達したスタートアップ企業「Stegra」によって運営されます。
効果的な幹細胞治療
「人間の胚から取り出した幹細胞が病気を治す」というのは、何十年も前に科学者たちが掲げた大きな約束でした。そして、今、それがついに現実になりつつあります。実験的に作られた細胞の移植が、てんかんや1型糖尿病といった全く異なる2つの病気の治療に役立っているようです。
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