ケニアのナイロビに本社を置くEVスタートアップのBasiGoは、サハラ以南のアフリカで広く利用されているディーゼルバスを電気バスへと置き換え、公共交通機関のあり方を変革しています。同社は、2020年のパンデミックによる交通機関の停止時に大気環境が劇的に改善したことに着想を得て設立され、現在ケニアとルワンダにおいて累計1,500万人を輸送する規模へと成長しました。
同社の成長を牽引しているのは、EV特有の初期費用の高さを解消する「pay-as-you-drive(利用分課金)」型のビジネスモデルです。顧客である民間事業者やバス協同組合は、ディーゼルバスよりも40%安い保証金で車両を導入でき、日々の利用に応じたリース料を支払います。このサービスには車両の貸し出しだけでなく、メンテナンス、保険、充電ネットワークの提供までがパッケージ化されており、事業者はディーゼルバスの5〜10倍もの投資収益を得られると試算されています。
環境および経済への波及効果も高く、バス1台のEV化につき年間50トンのCO2排出削減が見込めます。さらに、国内の豊富な再生可能エネルギーを利用するため、燃料の輸入に頼る必要がなくなり、地域経済への資金還流を促進するとともに、大気汚染の軽減による小児喘息の減少といった健康面での利点も期待されています。
一方で、事業拡大にはオペレーション上の課題も存在します。バスの部品は中国のBYDや世界最大のバッテリー企業であるCATLなどから調達し、ケニアで現地組み立てを行っているため、展開する地域ごとに組み立てや保守を担う人材の育成に多大な時間とリソースを割かなければなりません。また、バスの運行ルート上で送電線に近い場所に充電インフラ用の土地を確保することは、コストが高く複雑なプロセスを伴います。
こうした課題を抱えつつも市場からの需要は大きく、現在150台以上のバスが稼働している一方で、1,200人もの顧客が車両のリースを待機している状態です。BasiGoはすでに通勤バスから都市間長距離バスへとサービス領域を広げており、今後は新たな環境汚染源であるトラック市場への参入も計画しています。
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BasiGo and its fleet of electric buses






